皆さんは高原に住んでいるプレーリードックをご存知ですか？ 大地にすっくと立ち、背中をしゃんと伸ばしている、なんとも愛くるしい姿を見せてくれる動物です。このプレーリードッグのように私達の開発した装具（Dynamic Spinal Brace 動的脊柱装具）を身に着け、背筋がしゃんとなって欲しい、という願いを込めて名付けました。イラストは、この装具を最初に使っていただいた、脳性麻痺児のお母さんが描いてくれました。
神経・筋疾患による脊柱変形に関する研究会記録集
価格：1.000円（税込)
送料、振込手数料はご負担願います。
お支払いは、商品到着後にお願いいたします。
※振込先は記録集に同封させていただきます。
プレーリーくんを装着することで、側弯症に対する有効な効果を得られます。
側弯とは正面から見て、脊柱が横の方に弯曲した状態を言い、大きく分けて、特発性側弯症と症候性側弯症に分かれ、原因別、発症年齢別で分類します。
まず特発性側弯症というのはその原因が不明で、健康な人に発生するもので、治療方法としては装具療法・手術療法が確立しています。
症候性側弯症は麻痺のある人、染色体異常など、何らかの基礎疾患を持っている人に発生する側弯変形を総称して言います。
症候性側弯症の中でも特に脳性麻痺、レット症候群など身体に麻痺がある人、あるいは筋ジストロフィーなど筋疾患のある人などの場合は、神経筋疾患に伴う側弯症として、非常に重要視されます。なぜなら重症脳性麻痺ではその６０％に、レット症候群では８０％という高い確率で側弯変形が生じて、機能上も健康上も大きな障害に繋がるからです。そのうえ、この症候性側弯症に対しては、明らかな治療方法が確立していない為、静観することが多かったからです。とりわけ中枢性運動麻痺をもっているうえに、てんかん発作、嚥下障害、知的発達の遅れなどを伴うこともあり、特発性側弯の治療方法をそのまま当てはめることは困難とされています。
今回新たに開発した動的脊柱装具（愛称プレーリーくん）は、そのような症候性側弯症の保存的治療用として開発したものです。
その基本原理は、緩やかなそして持続する矯正を働かせ、弾力性のある姿勢の維持を計り、生体の持つ自力での改善力を促進する事にあります。（従来の脊柱装具は無理に強力な他動的矯正を加え、その姿勢を硬性材料による静的な維持を計るものだったので、障害児には継続できなかったのです。）
特許番号4747327 平成23年5月27日取得
商標登録番号5153473 平成20年7月25日取得
社会福祉法人愛徳福祉会
大阪発達総合療育センター
南大阪小児リハビリテーション病院
〒546-0035 大阪府大阪市東住吉区山坂５丁目１１−２１
これまで脳性まひ児の脊柱側弯変形に対する装具療法は、効果が少ない上に装着が困難で、殆ど不可能とされていました。それは従来の体幹装具が無理な矯正と、それを維持するのに硬性でなお且つ大がかりな装具でしたので、痛みや皮膚障害、体の動きを制限するなど多くの問題を伴い、装着すら難しいものでした。そこで不可能と考えられていた障害児側弯の治療に挑戦するため、従来の常識にとらわれることの無い発想をしました。これまでの装具は強力で、他動的な矯正とそれを固定するという静的構造だったのを、緩やかなしかし持続する、自律的な矯正を目指す動的構造に変えました。こうして新しい装具、
「Dynamic Spinal Brace 動的脊柱装具（愛称プレーリーくん）」が誕生しました。